Illumination

主人公の幸せが一秒でも続くように

映画やドラマの感想をメモ程度に書いていきます。ネタバレご注意ください。一番下にカテゴリ欄ございます。

【映画】ジョーカー(JOKER)【感想】※ネタバレ注意

【映画】ジョーカー(JOKER)【感想】※ネタバレ注意

ジョーカー観てきました!観る前にバットマンダークナイトを予習してきて良かったなと思いました。所々リンクしてるところがあります。ただバットマン(ブルース)のお父さん(トーマス・ウェイン)ってあんな偉そうな感じでしたっけ…?映画のバットマンでは貧民層に寄り添う正義感の強いお父さんだったような気がします。トイレで鉢合わせたアーサー(ジョーカー)に対して「何の用だ、サインか?」なんて上から目線で言うようなイメージがまるでなかったのでびっくり…。バットマンのときはあくまでバットマン目線(ブルース目線)のお父さんだったから良い人風に描かれてたのかな。アーサー(ジョーカー)目線だと貧困層を見下す冷たい権力者に見えますね。


ジョーカーのお母さんが本当に精神病で虚言癖があったのかも疑問です。病院のカルテは確かに「虐待」「ネグレクト」「精神病」などの記録がありましたが若い頃のお母さんが映る写真の裏には「TW」(トーマス・ウェイン=バットマンのお父さん)のイニシャルがありました。これはトーマス・ウェインがジョーカーのお母さんに宛てた写真だと思います。男女の関係がないなら名前入りの写真を贈るなんてそんな事しないですよね。病院で取り寄せたカルテの内容だって権力のあるトーマス・ウェインならいくらでも記録を改ざんも出来ただろうし、実際に精神を病んだとしてもトーマス・ウェインに捨てられた後に発症したものかもしれません。ジョーカーのお父さんが本当にトーマス・ウェインだとしたらバットマンとジョーカーって兄弟になるの…?そうなるとダークナイトでは大規模な兄弟喧嘩を観せられてたんでしょうか(母親が違うので異母兄弟ですかね)でもそれが本当だとしたらバットマンのお父さんすごく最低な人じゃないの。身分の違う女性に惚れて子供が出来た途端捨てちゃうなんて。それは……撃たれても仕方ないと思っちゃいました……。


ジョーカーが同僚を銃で殺したとき一緒にいた小人症の彼を殺さなかったシーンは不覚にも泣きそうになりました。ジョーカーがただの悪なら何も考えず殺しそうなものですが「君だけは優しくしてくれたから」と言葉を告げて逃がしてあげます。ジョーカーにもまだ良心が残っていたんだなと安心。人間関係は鏡のようなものだと常日頃思っていて、誰かに優しくした分だけ誰かに優しくしてもらえる、とわたしは思ってます。もちろん初めから見返りを求めたり損得勘定ばかりで接する訳ではありません。ただそんな行いが時に自分の助けになることだってあります。優しくするなんて難しく意識しなくてもいいんです。そんなのは肩が凝るので。何をするにも少しの思いやりをもって接するだけでいいと思います。人を馬鹿にして相手に生まれるものは怒りや憎しみしかないですしその行いはどんな形であれ自分にはね返ってきます。それほど損で無駄なものはありません。どうせなら思いやりから生まれる優しさの方が平和でいいですよね。精神的にもドン底だったアーサーの周りにあと少し「君だけは優しくしてくれたから」と思える人がいれば悪のジョーカーが生まれることはなかったかもしれません。


映画自体が「ジョーカーの誕生」をドキュメンタリーのように描いたものだったのでバットマンダークナイトのように派手な犯罪の演出はありません。殺しの方法も銃を使ったりと割とシンプルなのでこれをヒーロー物の延長だと思って期待してしまうと少し物足りないかもしれませんが、バットマンシリーズが好きでジョーカーの過去が知りたい方や、善人が犯罪者になるまでの過程に興味がある方は楽しめる映画なんじゃないかなあと思います。


【追記】
バットマンとジョーカーって何歳差なんだろう?(ふとした疑問)同じ人間同士でお互い10歳以上は離れてると思いますがダークナイトではバットマンと互角レベルに闘ってたジョーカーの身体能力ってやっぱり凄い。